北海道北見市 司法書士 森谷 崇継(もりやたかつぐ)のブログ

北海道北見市 司法書士 森谷 崇継(もりやたかつぐ)です。相続や登記、司法書士業務について発信します。

我々司法書士業は失敗が許されない。

司法書士 森谷崇継(もりやたかつぐ)です。
北海道北見市にて司法書士を生業にする者です。

 

我々司法書士業は失敗が許されない。

「事業は失敗と修正を重ね、軌道に乗る」というような起業家の助言を度々見かけるが、そのまま司法書士業に当てはまるというには我々士業は特殊である。誠実に-果たすべき義務をこなした結果の失敗であれば司法書士専用の損害賠償保険が適用されるものの、”資格の存続”とは別の話となってしまう。

 

懲戒には、資格の剥奪から一定期間の業務停止、戒告(厳重注意)まであるが、いずれも氏名の公表までなされ、単価の安い司法書士業で数週間でも業務停止なぞ受ければ実質的に”廃業”に追い込まれるようなものだ。その間、レギュラーとして仕事を回してくれていた周辺業者が離れてしまうわけで、そう易々と懲戒を受け入れる司法書士業界にも疑問が残る。

 

ー 「懲戒に触れるような行いをしなければ良いだけ」 ー

そんなことは全員が理解している。

理解していても、不可抗力のような事故は存在するのだ。

事故に遭った場合のケアがない司法書士の懲戒制度に対し、失敗が許されないという表現をしているわけだ。

悪意を持てば司法書士を陥れることは滅茶苦茶に簡単なことだと思う。

そういうわけで、現場の司法書士は常にリスクヘッジを意識している。

 

司法書士は細かくてウルサイ」、「仕事を回してやっているのに何かと”やり方”を押し付けてくる」というような意見を持つ周辺業者に、「こちらの生涯年収が掛かっている。業者指定のつまらんやり方を飲んだ結果”懲戒”を喰らっても責任取れるのか?」というような面持ちで臨まなければならない。

 

いつか何かが変わってくれることを願う。(他力本願)

単価が上がるのか、責任のラインを引いてもらえるのか、自由業なんだから自己責任というわりにはあれこれ縛り付ける業界だ。

時代に適さない責任の形もあろう。

リスクリターンが釣り合わなければ、新規の若手も入ってこない。

そいつを機にいつか他業界に浸食されることもあるのかなと思ったり。

 

登記の話はまず司法書士に。
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