北海道北見市 司法書士 森谷 崇継(もりやたかつぐ)のブログ

北海道北見市 司法書士 森谷 崇継(もりやたかつぐ)です。相続や登記、司法書士業務について発信します。

相続の相談

司法書士 森谷崇継(もりやたかつぐ)です。
北海道北見市にて司法書士を生業にする者です。

いきなりですが、相談内容で「誰に相続させれば良いですか?」なんて聞かれることが度々あります。

 

これに対する明確な回答はありません。
司法書士が「誰々に相続してください」とは言えません。
当然、司法書士以外の者でも同様です。
(税理士が分配案を考えている場合等を除きます。)

 

どうしてか?


相続財産をどのように分けるかは、相続人同士で話し合う必要はありますが、その内容については自由です。それを書面に起こしたものが「遺産分割協議書/遺産分割協議証明書」になります。誰に相続させれば良いか?と聞かれるのは、他人から今日のご飯何食べればいい?と聞かれるのと同じようなもので、「話し合いのうえお好きにしてください」としかお伝え出来ないのです。

 

ですが、相続には、財産が多大の場合は税金の面、相続人の中に高齢者/未成年者がいる場合等、検討すべき点が多々あります。「誰に相続させれば良いですか?」に対する明確な回答は通常控えますが、ヒアリングから検討すべき注意点を見つけ出して相談者にお伝えするのも「相談」の形だと思います。

 

自分では気づいていない問題点があるかもしれません。

 

相続の話はまず司法書士に。
北見市網走市紋別市等、道東全域カバーしてます。
連絡は、shihoshoshi.moriya.t@gmail.com まで。

難しい信用の話

司法書士 森谷崇継(もりやたかつぐ)です。
北海道北見市にて司法書士を生業にする者です。

 

コンビニの酒・たばこの購入時に表示される未成年かどうかの確認に対してクレームを物申す天然記念物ってまだいらっしゃるのでしょうか?

怪しいから確認するのではなく、義務だから確認しているだけです。

何かと依頼者に確認を求める司法書士も同様です。

 

shihoshoshimoriya.hatenablog.com

 

再三になりますが、好きで確認しているわけじゃないです。しなきゃ処分を喰らうから、ただそれだけのもの。

このご時世金融機関に行けば必ず確認から始まるでしょう。

窓口の綺麗な女性は貴方に興味はありません。

あるのは義務付けられた作業の遂行だけです。

怪しまれている/疑われていると考えてしまう人は、この手の確認作業に疑問を持つ自分自身を一度疑ったほうがいいです。

 

まず、自分と相対している人との間に何の繋がりもない以上、そりゃ確認されるでしょう。依頼を受けている側(店舗や専門職)は、身分を明かしているわけだし、一方的に”なにものでもない人”から依頼を受けることなんてできないですよね。

 

頑固な人や、理解に乏しい人には申し訳ないけど、サービス提供側が依頼者を手放しに信用する義理はなく、逆に依頼しようとする側がサービス提供者側を信用できないという理論は上記のとおり通らないと思うのです。

 

偉そうにするわけではありません。

偉ぶりたい人なんていても極小です。1円の得にもなりません。

 

本人確認に限らず、みなさんもっと損得勘定で考えるべきです。

損得勘定でいえば、稀に決済の場で権利証や印鑑証明書を渡すことを渋る人がいますが、見るたび不思議な気持ちになります。結局何がしたいのかわからないし、目の前の司法書士を信用できないというのも、売買代金が自分の口座に振り込まれている以上何が不満なのか。売りたいという意思と漠然とした大事なもの(権利証)への理解不足が混在してあべこべな意思行動となっていることに気づいていないと思います。

また、その権利証を悪用できたとして、一体いくらの価値になるのか、犯罪を侵し、司法書士の資格を喪失することの生涯損失と悪用したことで得る利益は釣り合うのか、度々報道で見かける後見人の横領の話とは少し違うと思います。数百~千万程度のために不実の登記という証拠が確実に残る大リスクを抱えて遂行する馬鹿者は、そもそも司法書士の身分がなくとも犯罪を侵しますし、すぐに捕まります。そこを一々気にしていたら社会生活を営めません。

 

司法書士に絶対的な信頼を置きなさい!というわけではなく、あえて疑う意味あるの?という疑問を投げかけたいです。動的な話ではなく、静的な意味です。

司法書士側も相手方と向き合い誠実にかつドンと構えて応対をしていきたいものです。

 

登記の話はまず司法書士に。
北見市網走市紋別市等、道東全域カバーしてます。
連絡は、shihoshoshi.moriya.t@gmail.com まで。

スケジュール感

司法書士 森谷崇継(もりやたかつぐ)です。
北海道北見市にて司法書士を生業にする者です。

 

親から子への不動産の贈与

相談日に必要書類を伝えて、翌日当事者双方で事務所に来てもらい、各種説明-署名押印→登記申請までを完了した。

各種説明には、本人確認、贈与の意思確認、対象不動産の確認、贈与税と不動産取得税について軽く触れ、詳しくは税務署か税理士に問い合わせすることを再度伝えた。

登記費用はその場で領収し、完璧な流れだった。

 

期間でいえば2日、スケジュールの都合が良かったのもあるが実質1日の処理だ。

登記完了まではややしばらく時間を要するが、これは法務局の処理なので致し方ない。

 

こういうスケジュール感の業務ばかりではないが、こういうのもあるということ。

 

売買、相続、会社の登記等ー登記業務すべてにおいて、蓋を開けてみないことには何も分からない。問い合わせの電話で「費用がいくらかかるか」「どれくらいの期間がかかるか」と聞かれても、”概算”/”およそ”のものでしかなく、着手してみないことにはハッキリしたことは分からないわけだ。

できるだけ答えてあげたい気持ちはあるが、受任以前の電話口の問い合わせの段階で深いヒアリングをするだけ司法書士側が時間を消費してしまうことになる。

最低限登記簿と評価額が分かれば大きな費用のズレはなく、期間についても予測が立つので、不動産であれば、まずは登記簿と評価額を用意したうえで問い合わせをしてみてほしいと思う。とはいえ、登記簿の現物を”司法書士の目で”見ないことには、障害要素を見逃してしまう可能性は大いにあるので、まずは相談の予約をすることが一番ベストだと考える。

また、期間というのは、必要書類が揃うかどうか、依頼者側がどれくらいのスピードで動けるかどうかに掛かっているのが大半だ。少なくとも私は受任段階から即動き出すので、物理的に不可能な部分を除けばほぼ最短ルートを辿っている。そのため、どの案件も依頼者側のスピードに依存することになるわけだ。

 

早ければ良いわけでもないが、あえて遅くする必要もなく、当然の流れかと思う。

今は落ち着いているが、今後業務が立て込み始めた時にどのように優先順位をつけるかというのは課題になるだろうが・・・。

 

登記の話はまず司法書士に。
北見市網走市紋別市等、道東全域カバーしてます。
連絡は、shihoshoshi.moriya.t@gmail.com まで。

 

 

 

登記業務の理解

司法書士 森谷崇継(もりやたかつぐ)です。
北海道北見市にて司法書士を生業にする者です。

登記業務が簡単かどうかは、誠実に業務に取り組む関係業者さん(不動産屋、銀行等)や司法書士自身にしか理解できないでしょう。

 

登記を「通す」ことと、「有効に」登記完了まで辿り着くことは別の話です。自分でやってみて「登記は簡単だった!」なんて発信する人をしばしば見かけますが、それは登記を「通した」だけであって、隠れているトラブル要素を潰せたかどうかに影響していません。

 

司法書士の業務は、登記を単に「通す」ことではなく、瑕疵なく登記を完了するための実体判断を行い、そのリスクを職業責任として負い(ここには損害賠償保険も含まれる)、最後に事務的な要素として登記申請手続きを代行することにあります。

 

相続、贈与、不動産決済による名義変更手続き、法人の役員変更登記など登記業務すべてにおいて、常に責任を伴った「判断」を強いられています。

その判断を出来るかどうかは、「法律素養」と「登記手続の知識」が不可欠となります。

 

司法書士法に違反する手続代行業者に依頼してしまうと、損害賠償保険の適用はありません。とはいえ本人申請の自己判断でどこまでカバーできるのか、結局餅は餅屋となります。登記業務というのは、市役所で住民票を異動させるような手続きではありません。

人の財産権利が掛かっています。

 

登記の話はまず司法書士に。
北見市網走市紋別市等、道東全域カバーしてます。
連絡は、shihoshoshi.moriya.t@gmail.com まで。

なくなればなくなるほど増えるもの

司法書士 森谷崇継(もりやたかつぐ)です。
北海道北見市にて司法書士を生業にする者です。

 

相続手続きで使用する戸籍については、下記記事で軽く触れました。

 

shihoshoshimoriya.hatenablog.com

 

被相続人(=亡くなった人)Aの相続人が、妻B、子Cとした場合、Aの生まれてから亡くなるまでの戸籍(=生涯戸籍)が必要となります。

これは相続手続き全般、つまり登記だけでなく銀行の手続き(預貯金の解約等)でも必要となるでしょう。

 

では、被相続人Aに子がおらず、Aの親は既に亡くなっている場合、Aの兄弟姉妹が法定相続人となります。※ 下記記事を参照

 

shihoshoshimoriya.hatenablog.com

 

この場合、必要な戸籍としては、被相続人Aの生涯戸籍だけでなく、Aの両親の生涯戸籍も取得する必要があります。なぜなら、今回の事例では、Aの兄弟姉妹が法定相続人となるわけで、その兄弟姉妹を漏れなく戸籍から特定する必要があるからです。

親の戸籍を見なければ、子(兄弟姉妹)が何人存在するのか特定できないですよね。

当事者が分かっていても、提出先の機関はそれを真をすることは出来ません。

その証明をするために生涯戸籍を取得するのです。

戸籍を追いかけるうちに、幼少期に養子として出ていった兄弟姉妹がでてきたというパターンは珍しくありません。

 

もう一つ例にすると、被相続人Aの子CがAより先に亡くなっていて、孫Dが相続人(=代襲相続)となる場合、子Cの生涯戸籍を取得する必要があります。

理由は、上記同様、子Cの子(被相続人からすると孫)を特定する必要があるわけです。また、通常婚姻までは親の戸籍に入っているため、子Cの婚姻までの戸籍は被相続人の生涯戸籍と被るはずです。重複する戸籍は不要なので、子Cの婚姻後を取得することになります。

 

とまぁ、相続手続きにおける戸籍というのは亡くなっている人がいればいるほど取得の労力が増大するわけで、各人の本籍地が全国各地に点在していればそれぞれに郵送手配しなければならず、大変時間を要します。

相続手続きを放置するリスクの一つですね。

 

 

相続の話はまず司法書士に。
北見市網走市紋別市等、道東全域カバーしてます。
連絡は、shihoshoshi.moriya.t@gmail.com まで。

業務のやり取り

司法書士 森谷崇継(もりやたかつぐ)です。
北海道北見市にて司法書士を生業にする者です。

 

私、個人的な好みのお話しをすると、依頼者とのやり取りは”メール”が一番好きです。要点をしっかり伝えられる、記録に残る、電話のように不在のすれ違いがない、ファイルで資料を添付できることを考慮すると”メール”にゾッコンです。

ややこしい場合は、都度口頭を用いて説明すれば補完できますし。

しかしながら、司法書士の業務上依頼者の多くはご高齢の方が占めており、”メール”というやり取りは中々馴染まないというのが現実です。

依頼者に合わせて上手く使い分けするのがベストですが、メール中心に業務を回していると頻繁な電話のやりとりに対して少しばかり億劫になります。

 

電話って、エネルギー使うんですよね。

別に難しいわけではなく、消費を避けたい気持ち。

分かる方いますか?

 

 

登記の話はまず司法書士に。
北見市網走市紋別市等、道東全域カバーしてます。
連絡は、shihoshoshi.moriya.t@gmail.com まで。

自筆証書遺言の要件が緩和されるようです

司法書士 森谷崇継(もりやたかつぐ)です。
北海道北見市にて司法書士を生業にする者です。

 

ついにここまでハードルが下がるようです。

費用が惜しいなら、とりあえず自筆証書で作成しておいて、余裕ができたら専門職と相談しながら公正証書へ移行するのもありかなと思います。

しかしながら、これだけ緩和されると記事案のとおり遺言書の偽造等有効性の問題もでてくるでしょうね。結局公正証書遺言の信頼度が上がるのかなと予想しています。

 

news.yahoo.co.jp

 

 

相続の話はまず司法書士に。
北見市網走市紋別市等、道東全域カバーしてます。
連絡は、shihoshoshi.moriya.t@gmail.com まで。