司法書士の登記費用

司法書士 森谷崇継（もりやたかつぐ）です。
北海道北見市にて司法書士を生業にする者です。

登記手続きには必ず”登録免許税”という税金の負担があります。

※中には非課税の場合もありますが割愛します。

これは登記申請を行う際に印紙やネットバンキング等で法務省へ納付する必要があるため、登記完了後に納付するというような事後的なものではありません。

そして、司法書士が登記申請を代理する場合でも、司法書士がその登録免許税を一旦立て替えて登記申請を行っているのが一般的です。事前に依頼者に印紙を持参してきてもらうような取り扱いをしている司法書士はまず存在しないと思われます。

上記から、司法書士が依頼者や各周辺業者へ見積書を提示する場合、登録免許税という”実費”の項目が必ずあるかと思います。中には報酬と実費を混在させた雑な見積書もあるかもしれませんが、ほとんどの司法書士が左右（報酬/実費）で分かれた見積書を提示しているかと思います。

見積書を見たときに、「司法書士って儲かるな」とか「ぼったくりだ」とか思う人は、せっかく紙媒体で提示を受けているのですからよーくみてください。

２４万円の登記費用の提示を受けたとして、そのうち一体いくらが”報酬”でいくらが”実費”か理解していますか？

司法書士がこのあたりの説明の負担を担うのは間違っていると思いますし、勘違いされがちな立場にあることはおかしいと考えますが、どうにもしてもらえない現状は口を紡ぐしかありません。

司法書士に依頼しようが依頼しないで自分で登記申請（本人申請）をしようが、実費は避けられないわけです。自分で家を建てるから無料ってわけにはいきませんよね？建築資材は絶対掛かるわけでしょ？税理士に確定申告の依頼をしても、納付する予定の税金が免除されるわけじゃないでしょ？

登記にはお金がかかるんです。

手続きを代行してもらえば更にその分の手間賃が掛かるわけです。

タイムイズマネー、そして多大な責任も伴うものを誰も無料でやりません。

誰かに何かを頼めばお金が掛かります。

誰かに何かを教えてもらうこともお金が掛かります。

その時間にお金が発生しているのです。

話がズレましたが、要は司法書士の登記費用というと、「報酬＋実費」だと考えてください。話の分かる司法書士ならしっかりと「報酬部分はいくらで、実費部分はいくらで～」と伝えてくれるはずです。登録免許税に文句があるなら国に文句を言ってください。司法書士が決めたものでもなければ、司法書士が徴収しているものではありません。

そして、司法書士に見積書を依頼するのであれば、登録免許税の算定に必要となる情報を与えなくてはなりません。対象不動産の評価額が分かるもの、いわゆる課税明細なるものです。これが分からなければどうすることもできないので、必須な情報だと考えてください。唐突に電話口で「いくらかかる？」と聞かれても、単発の商品を売る商売ではないので何もお答えできません。偉そうに聞こえるかもしれませんがそれくらい繊細で理不尽な商売なのです。

インターネットの検索でヒットする司法書士事務所のHP（ホームページ）でよくみられる費用の項目も所詮目安にしかならず、実際はヒアリングしてみないと分からないことが多々あります。そのため、費用からのアプローチではなく、手続きの相談というような形で相談予約と取るべきかと思います。

稀に複数の事務所に電話口だけで相見積もりを取る方がいますが、はっきりいって何の意味もないと思います。登記簿の中身を見てみないことには断定したことは言えないのが”登記手続”です。取り敢えず「いくら？」は何のあてにもなりません。

まずは司法書士と向き合って相談してください。

名義変更の話はまず司法書士に。
北見市、網走市、紋別市等、道東全域カバーしてます。
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